よかわ錦うなぎ「吟醸鰻」の養殖とは
輸送の専門家が鰻の養殖を行う意義

鮮度が重要な鰻

江戸川柳に

旅鰻 化粧につける江戸の水

というのがあります。江戸前のうなぎが珍重された時代に、地方でとれた鰻が長旅の末に運ばれてくる。これは品質が低いとされたのです。そこで江戸の水につけて江戸前を偽装した、ともとれる皮肉な一首ですね。

それだけ、うなぎは鮮度が重要ということを昔からみな知っていたということになります。

逆に地方の鰻はかごに入れ、道中、清水に何度もつけ何とか生き生きした状態を保って遠くまで運んだという苦労話があちらこちらに残されているほど。
鰻の養殖は今や全国で行われていますが、浜名湖(静岡県)や愛知県の養殖が有名なのは、名古屋に近い、首都圏にも比較的近い、ということからだと言えます。

鰻の輸送に不可欠なのは「酸素」

鰻は生きた状態で運ぶのが鉄則。海の魚のように活〆にして運ぼうとすると、臭みが増して台無しになってしまうのです。トラックの揺れなどには比較的強いのですが、空気(酸素)が足りないと弱ってしまったり、苦しくて暴れ傷ついてしまうのです。皮の傷ついたうなぎは食味が落ち、美味しく味わっていただくことはできません。

一方、鰻は土の上でもしばらく呼吸できると言われ、水がたっぷりあることが必須ではありません。そこで、鰻を運ぶには袋にきれいな水とたっぷりの酸素を入れてしっかりと袋をとじて運ぶのが一般的です。

時間がかかりすぎてしまうと鰻自身の糞などで水が汚れ、ストレスがかかります。あまり水質が悪くなると病気になる心配も出てきます。

バランスの良い環境を作って手早く運ぶこと。これが鰻の輸送に不可欠な条件です。全国に美味しいうなぎを届けるには、輸送のプロのノウハウが欠かせないのです。「よかわ錦うなぎ」は輸送のプロ・吉川運輸が育て、運ぶところまで一貫でおこなっています。

ウナギを元気に運ぶのもひと苦労

成鰻になるまでのまだ小型のウナギをクロコと呼んでいます。「よかわ錦うなぎ」になるクロコは東南アジアから関西国際空港や伊丹空港にやってきます。海でふ化した稚魚は淡水にのぼってくるまでとても繊細な状態。強い成鰻の状態とはまるで違うのです。
空港からできるだけ元気な状態を保って養殖池に運ぶのが大変です。これも輸送のプロ・吉川運輸の腕の見せ所だと言えるでしょう。

三木市に到着したクロコはすぐさま健康チェック。元気な状態を確認して本水槽に放流しています。そこからは完全屋内の徹底管理された環境で、丸々とした美味しいうなぎに育つことになるのです。

日本の中心地でもある兵庫県から輸送のプロが直送するうなぎ。鮮度をしっかりと保ったままお届けいたします。